要望別に見つかる!選別業者GUIDE/部品検査の精度を上げるには?/外観検査基準書の作り方とは

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外観検査基準書の作り方とは

品質検査の中でも外観検査を実施するためには、不具合の状態やラインから除去する基準などを客観的に示すための基準書が必要になります。このページでは、外観検査において欠かすことのできない基準書の作り方や注意点をまとめましたので参考にしてみてください。

外観検査の基準書とは?

外観検査の基準書とは、品質検査の中でも外観をチェックして品質や不具合の有無を確認する上で、OKラインとNGラインを見極めるための指標になるマニュアルです。

例えば外観検査を行う際に、製品としてOKな状態や不具合品として排除すべき条件などが明確化されていなければ、正確な選別作業はできません。また、人によって感じ方に違いがあるため、AさんであればOKだけど、BさんであればNGである、といった検査ムラが生じる恐れもあります。

そのため、外観検査を実施する前に良品・不良品の判断基準をまとめた基準書を策定し、客観的にOKライン/NGラインを判断できるよう検査員の間で共有しておくことが大切です。

外観検査基準書の作り方の手順

外観検査基準書を策定する流れは一般的に以下のような手順で考えます。

検査項目の定義

外観検査基準書を作成するためには、そもそも何をチェックして検査するのか、検査項目を定義づけなければなりません。

外観検査で判断すべきポイントは製品によって様々であり、例えば表面の色やサイズの違いをチェックするのか、ヒビや割れといった欠損をチェックするのか、バリの有無や表面の凹凸をチェックするのか、あるいは異物の混入などをチェックするのかとそれぞれで条件が異なります。

ワークの性質や製造目的を前提として、適切な検査項目を定義づけることが重要です。良品と不良品の状態をそれぞれ基準書に明示して、サンプル比較を行えるようにしましょう。

検査方法

外観検査ではまず検査員の目視検査にするのか、デジタルカメラと画像認識システムを併用した自動検査を採用するのかで大きく区別されます。

例えば色について検査する場合、目視で色見本と比較することで検査するのか、色パターンを定量化してコンピュータで区別するのかなど、それぞれに違いが生じます。

他にもひび割れや欠損を目視検査する場合、単に目で見るのか、マイクロスコープや拡大鏡を利用するのかといった違いも検査方法の種類を分けるため、どのような方法で検査するのか適正化しなければなりません。

サンプルを抜き取ってランダム検査する場合も、サンプリングのルールを策定が必要です。

検査担当者

誰が検査を担当するのか、役割を決めて適材適所の人材配置を考えましょう。検査作業に従事する検査員についてあらかじめリストアップするだけでなく、検査員として働くための研修や資格、条件なども考慮することが大切です。

また、外観検査の中でも色や形状、欠損といった複数の検査項目が存在する場合、それぞれの作業員や検査員の適性を判断して該当する検査項目に人材を配置するよう注意します。加えてチーム体制で外観検査を行うのであればリーダーや責任者を任命し、画像認識システムを用いたシステム化においても専門スキルを備えた担当者を決定します。

管理方法

外観検査では常に良品基準を定量化できるとは限りません。そのため、定量化困難な項目やワークについては、検査数に対する不適合品の数などから不適合率を算出し、計数値で製造工程の品質管理を行うといった方法も有効です。

計数値の管理では「管理図」を利用し、一般的な管理図として以下の4種類があります。

不良時の処置

検査基準によって不良と判断されたワークをどのように処理するのかも決定しておきましょう。また、製造ラインから除外した不具合品を改めてチェックすることで、どのように不具合が発生したのか原因や理由を分析に繋げられます。

その他の項目

外観検査に使用する機器や器具についての情報や、ワークについての品名や品番・ロット番号、あるいは外観検査基準書の改訂履歴や版数といった情報もまとめておきます。

特に外観検査基準書の内容を刷新する場合、常に新しい基準書を利用しなければならないため、版数や作成日を確認して検査員全員が同じ情報を共有することが重要です。

外観検査基準書を作成する際のポイント

自社で新たに外観検査基準書を作成する場合、どのような点に注意してまとめていけば良いのでしょうか。ここでは特に意識すべきポイントを2つ解説します。

実施する検査の対象と目的の明確化

外観検査基準書を作成する上で、そもそも何を、どういう目的で検査して評価すべきか、基礎となるポイントを明確化しておかなければなりません。

例えば人の健康へ直結する医薬品や食品と、日用雑貨などの部品として使われる工業製品であれば、品質について求められるレベルや精度が異なるように、検査の目的によって品質の基準や合否を判定する評価ラインも異なります。

検査対象がどういう用途のもので、どういった目的で品質管理や外観検査を実施するのか、外観検査基準書を作成する前提条件として定めておきましょう。

不適合品の処理や手順についても明確化する

外観検査における対象の品質の合格ラインについて、不良品や不具合品といった不適合品に関する処理に関しても目的ごとに定めておくことが必要です。

例えば検査で発生した不具合の内容によって、手直しなどの修正作業を実施した上で再検査するのか、それともそのまま廃棄するのか、あるいは別の部品などの製造ラインへ転用するのかなど、具体的な流れや処理方法を決めておきましょう。

誰でも品質評価を均一化できるように検査基準を設ける

外観検査基準書とは外観検査や品質管理におけるマニュアルであり、誰が検査員として検査を担当しても、常に検査結果や品質評価の質を均一化できるものでなければなりません。

そのため検査すべきポイントや注意すべき部位について、客観的かつ具体的な指標によって明示しましょう。判断基準についても個々の感性や感覚に左右されない明確な基準を設けておくことが重要です。また、多言語マニュアルを用意する際には、必ず翻訳による意味の変化などが生じないように気をつけましょう。

数値化や定量化の難しい検査では「見本」を作成する

検査員の目視や触診による外観検査では、寸法や濃度などのように、検査機器や測定機器を用いることで数値化・定量化できる基準ばかりが対象になるとは限りません。そのため検査対象や合否基準の数値化や定量化が難しいものに関しては、分かりやすく比較できるように「見本」を作成することが大切です。

限度見本は良品と不良品の境目(限度)を比較するために用意する見本です。限度見本を用意することで、それよりも条件的に逸脱・超過している場合は不良品として判断できます。

一方、不良見本や標準見本はそれぞれ不良品のサンプルや良品のサンプルとして用意する見本です。両者によって良品判定の範囲を具体化することは困難ですが、それぞれの基準を知る上で参考として利用できます。

その他、ドットゲージは傷や異物といった不良ポイントを面積的に示す標準ゲージであり、あらかじめ基準を透明シートに印字することで、ワークへ重ねて比較することができます。

外観検査基準書を作成して満足はNG

外観検査基準書をきちんと作成したとしても、実際にそれを有効活用して検査体制を運用していかなければ意味がありません。また、外観検査基準書を検査員へ渡したとして、検査員一人ひとりが内容を把握した上で検査作業に反映できるよう管理・指導していくことも大切です。

外観検査基準書はあくまでも外観検査の適正化における前提条件や準備作業です。実際に検査体制の品質向上や均一化を目指していくには、外観検査基準書を適切に活用できる体制を構築しましょう。

検査員へ外観検査基準書の内容を守ってもらうために

検査員へ外観検査基準書に示されている内容を遵守してもらうためには、どのような点に配慮して運用していくべきなのでしょうか。ここでは管理者として注意すべき基礎的なポイントを解説します。

検査員による実際の作業状況を観察する

外観検査基準書を用意して検査員に配布した後、実際にどのような体制で検査が実施されているのか作業状況をチェックしなければなりません。

当然ながら、外観検査基準書や手順書によって定められているオペレーションや業務フローに従っていない検査員について指導するだけでなく、そもそもどうして適切に検査業務を履行できないのか考えることも大切です。

現場の声をヒアリングしながら基準書(手順書)を更新する

個人の特性や能力によって外観検査を実施できないのでなく、複数の検査員が外観検査基準書の内容を再現できていない場合、外観検査基準書の内容に不備がある可能性もあるでしょう。

そのため、外観検査基準書の内容が実際の作業環境や検査状況に合致していないと思われた場合、検査作業を担当する検査員の声も聞きながら、実現可能な形で基準書(手順書)の内容をアップデートは必要です。

現場の声をヒアリングして反映させていくことで、外観検査基準書の実現性を向上できるだけでなく、検査員のモチベーションアップへつなげられることもポイントです。

課題や問題点についての注意・指導はその場で行う

外観検査や品質検査の途中で、外観検査基準書に従っていない検査員や作業が認められた場合、必ず当該対象物がそこにある状態で改善に向けた指導を行いましょう。

後からまとめて注意するのでなく、目の前に検査対象のワークを置いた上で、どこに注目してどのようにチェックすべきなのか、外観検査基準書の内容に照らし合わせながら検査フローを再現して具体的に指導していくことが求められます。

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